【Track Review】Block - Spirit Force【イベント外BMS】
昨年からイベント外BMS作品を精力的に出しているBlock氏の新作は、随所で見受けられる独特な緊張感が作品に絶大な効果を齎していると個人的に感じる。
一聴した感じであればシンプルな出来栄えであるように思えるが、よく聴くと予想から一歩踏み外すような瞬間が多々見受けられるほか、思いがけない場所で半音上に上がる転調が為されており、それらの要素がこの作品にしか見られない独特な緊張感を演出するのに一役買っているように思える。
その主旋律を取る楽器のレパートリーが少なく、やや緩急に欠ける気もさせられ、その部分で印象に欠けてしまっている感触もあるが、前述したこの楽曲の独特な緊張感は他の作品では中々見ることの出来ないものになっていると思う。
譜面の方は遊び甲斐のある模範的な譜面となっており、あまり尖った要素のみられない(局所難は一瞬見受けられるが)、万人受けするような出来栄えで、この作品の魅力を程良く補強しているように思え、個人的にはこのTrancecoreというジャンルに相応しい、非常に理想的な譜面であるように感じる。
いずれにしても、この作品の最大の魅力はその独特な緊張感にあると感じており、このような緊張感を上手く使えている一例として、この作品は評価に値する作品であると個人的に思う。
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